昨年も参加しました「音声配信 Advent Calendar 2022」25日目の記事です。
今年のまとめを書く予定だったのですが、Spotifyの動画ポッドキャストについて書きました。
米国などの一部地域でスタートしていたSpotifyのビデオポッドキャスト機能。以前から少し試しているが、11月中旬に正式に日本でも使えるようになった。
Spotifyのビデオポッドキャストは、下記のような仕様になっている。
Anchorからのみ配信可能
Spotifyでしか動画の視聴はできない
Spotify以外には音声のみ配信される
Anchor+Spotifyに限定されているので、かつてのビデオポッドキャストと少し違うのだが、容量や画質を気にせずにできる点は便利だ。
米国で機能を一般開放した際に提携したRiverside.fmから直接パブリッシュする機能も日本から使えるようになったので試してみた。
Anchorのアプリのみで、音声を簡単に配信できるように、Riverside.fmだけで簡単に配信できると便利だが、どこまでできるだろうか。
実際に配信してみよう
Riverside.fmの有料版を使っているのだが、新規で無料版を契約して試してみることにした。
「Get Started」からアカウントを作成する。
細かい操作方法はすっ飛ばし、どこまでできるかを紹介していこう。
Anchorで音声の収録をするときに、後からジングルやBGMをつけて配信できるのは便利だと思う。Riverside.fmでは後から追加するのはできないが、サウンドパッドで収録時にリアルタイムに音を鳴らして追加は可能だ。
自身で用意した音源をアップロードすることもできる。一番最後の「オープニング」というパッドは、音声ではなく動画ファイルだ。オープニングの動画を流し、その後に収録してみようと試みた。
収録は複数人でも可能だ。右にあるメニューから、ノイズリダクションを有効にすることができる。うるさい場所で収録していなかったので、効果の程度は分からなかった。
収録後、そのまま「Download」や「Export(Adobe Premierファイルとして)」もできるので、ローカルで編集しても良いが、今回は「Edit」をクリックして編集画面に移る。
動画の画角を選ぶ。Spotifyの推奨は「16:9」の横長だが、自分は「1:1」の正方形を選択する。
冒頭の不要部分をカットしたり、アートワークのサムネイルを動画に載っけたりするが、結論から言うと、むちゃくちゃ編集しにくい。途中部分のカットもできないし、編集のタイムラインを拡大もできないので細かい作業が厳しい。最初に流した動画のオープニングも思ったように入らない。もう、撮ったまんまでほとんど編集しませんという場合でしか使いものにならない。
どうにかオープニングをうまく入れられないかを試したが、どうにもうまくいかず、ローカルで作業した方がぜんぜん早そうだった。
編集が終わったら「Export」で書き出すが、ノーマライズやバックグラウンドノイズの除去というメニューもある。なお、無料版だとRiverside.fmの透かしが入る。書き出すと時間が少しかかり、完了するとメールで通知がある。
管理画面で「Ready」と表示されたものが準備完了したものだ。下書き状態は「Draft」となっている。書き出し中の場合は「Exporting…」と表示される。
「Ready」となったものを開いてみる。
右下の「Publish」の部分にSpotifyのアイコンがある。これをクリックする。
説明が表示されるが、結局のところRiverside.fmだけで投稿できるわけではなく、Anchorを経由して投稿されるということだ。「Let’s go」をクリックする。
ブラウザでAnchorが開き、先ほどの動画を使って新しいエピソードを作って良いかの確認が表示される。「確定」をクリックする。
あとは、通常の要領でエピソードを更新するだけだ。
Riverside.fmで収録してAnchorから配信する手順はこのような感じだ。むちゃくちゃ便利なわけではないが、動画をダウンロードして編集するにはパソコンの空き容量なども必要。編集は諦めて、オンラインだけで済ませてしまうというのも考え方としてはありだとも思う。
動画から音声だけの抽出も勝手にやってくれるので、Spotify以外への配信をするために何かする必要はない。逆に、動画の方が変換に時間がかかるようで、Spotify以外への配信の方が早かったりする。
手軽に動画ポッドキャストを始めてみたい方は、容量などを気にしないこの方法を試してみても良いかもしれない。
実際に配信したのはこちら。
ここに貼ったプレイヤーは、動画ではなく音声で配信されますが、Spotifyのサイトに行くと動画で表示されます。